気になった英語問題7 different than (2019 西大和学園)

当塾は公立高校受験者が多いこともあって、なかなか授業では私立高校の入試を扱う機会がないのですが、今回は関西を代表する西大和学園の入試問題の問3の長文(仙台・東京・東海・高松会場)を取り上げます。沖縄県で右側通行から左側通行に変更された「730(ナナサンマル)」といったことなどについて触れており(このトピックに関しては、間接的に2017年のラ・サール中学の社会の入試問題で扱われています)、個人的にはまあまあ興味深く読めました。問題自体は、こちらより入手してください。

 Have you ever wondered why we drive on a different side of the road than British people?

「比較級がないじゃないか!」と憤る人がいるかどうかは知りませんが、いきなり序盤にこのような文が登場します。じつはアメリカなどでは、different fromのかわりに different thanが用いられることがあるのです。よくよく考えてみれば、different自体がそもそもその意味からして比較表現ですし、differentを強調する時にveryだけでなく、muchも使えることなども単なる形容詞ではない証左といえるでしょう

一方、イギリスではtoが用いられることもあります。なお、ウィズダム英和辞典によると「省略節が後続するときにはthanが用いられるが、what節が来る場合はfrom, toがよく用いられる」との記載があります

He is different than he used to be. ≒ He is different from [to,that] what he used to be.     

  彼は以前の彼とは違っている。

この観点を踏まえ、British peopleの後ろには driveが省略されていると考えれば、納得できるでしょうか。

ちなみにこちらの長文の元ネタらしきもの(2番目の記事は厳密にいうと、直接の元ネタではありませんが)を以下に貼っておきますので、どのように書き換えられているか比べてみるのも面白いかもしれません。

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