今回も地味ではありますが、盲点となるところを扱います。とりあえず文を見比べてみましょう。まずは2018年の豊島岡女子学園の長文より。
The second OED went online in 2000, and every three months new material is added to this online dictionary, as part of the writing of the third OED.
つづいて、2019年の神奈川県の追検査の長文より。
When we buy fair trade goods, a part of the money goes to the workers.
両者は一見似ているようでいて、冠詞の有無という違いがありますね。まず本題へ行く前に、基礎知識として part of は、part に形容詞が伴う場合は a を付け、そうではない場合には a を付けないことをおさえておきましょう。たとえば、2019年の都立八王子東の長文では、
So, when some food is an important part of the countryʼs food culture, there are often many words for it.
となっており、2018年の都立国立の長文では、
Logic gates are part of everyday life.
となっています。では、上記の神奈川の a はいったい何なのでしょうか。結論としては、これはある種の例外で、「全体」と「部分」とを対比する場合に a をつけることがあるのです。これについては、2017年の大阪Cの長文が分かりやすいかと思います。
The sun or a part of it cannot be seen from the places in the shadow.
したがって先の長文では、冠詞 a がついていることで、「フェアトレード商品の一部の利益を還元していること」をはっきり表しています。
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