ちょうど昨日、神奈川県公立入試の追検査が実施されましたので、さっそく問題をチェックしてみました。問題は、こちらのページよりご覧ください。
以下、ざっと概観しますと、
問1: リスニングはスクリプトを見る限り、言い換え表現やworeといった単語をきちんとおさえられているかどうかを問いたいという意図は伝わる。
問2: 特にコメントなし。
問3: 特にコメントなし。
問4: (イ)で、have to~とhave beenのどちらのアプローチでいくべきか迷うかもしれない。
問5: How many hours~?の疑問文はやや難しいか。
問6: 第6パラグラフのWe are going to ask the people living in our town and the foreign tourists visiting our town to share pictures of their experiences in Kamome-machi on the Internet.のように、一文が長くても落ち着いて読み進められる力を受験生には身につけてほしい。なお、設問(イ)はそれほど難しくはないが、良問。
問7: 特にコメントなし。
問8: (ウ)の内容一致問題で、ここ数年のように選択肢からふさわしい組み合わせを選ぶのではなく、以前のように正しいものを2つ選択するという出題がなされていました。
一昨年度のグラフの目盛り、昨年度の編集による印象操作など尖った(?)トピックが長文で扱われていましたが、今年度はいたって普通。作問者が変わってしまったのでしょうか。
きっと体系的な解説は、どこかで奇特な方がしてくださると思いますので、今回も細かい点だけ見ることにします。では、問6(ア)の選択肢Bを見てみましょう。
They’ll be useful for foreign tourists , because they will show information about our town.
ときどき、見かけることがあるbecauseの前のコンマ。通常は否定的な節が先行する場合に使用されることがあります。
使い古された例にはなりますが、She didn’t buy it because her sister had one.という文は「彼女は、姉が持っているという理由でそれを買ったのではない(→彼女はそれを買っている)」という意味にとられる可能性があります。これはnotがbecauseにかかっていると解釈されることがあるからです(実際に発音する際には、文末が下降上昇調になります)。
一方、She didn’t buy it , because her sister had one.という形にすると、「姉がすでに持っていたので、彼女はそれを(重複を避けて)買わなかった」という解釈に決まります。このように曖昧さを残さないため、コンマを打つわけです。
上述の問題は、本文の中に埋め込むというもの。この選択肢自体には、否定的な節はありませんが、正解となる埋め込み箇所の直前に、We will put the posters in many places around our town.という一文があります。それを踏まえた場合、最初のTheyはthe postersを指すことは明らか。ただし、ここの箇所のみを見ると、because節のtheyはもし直前にコンマがないとしたら、直前のforeign touristsを指す可能性がないとも言い切れません。そこで、コンマを挟むことで混乱を防いでいると考えられます(いわゆる非制限的な用法)。
……と、くどくど書きましたが、本試験の問7(ア)のテキストメッセージのやり取りでもbecauseの前にコンマが使われています。この場合でも、直接的に相手から何かを問われてはいないものの、補足的にbecause以下で理由を説明していますね。
しかしまあ、本試験・追試験ともにこうした使い方がなされていたのには、少し驚きました。単なる出題者の好みなんでしょうか。
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