今回も中学生にはあまり馴染みがなさそうなところを紹介します(スポーツ雑誌のそれとはまったく関係ありません)。日比谷自校作成問題の大問3の長文より抜粋。
According to the Immigration Bureau of Japan, the number of foreign visitors to Japan was 146,881 in 1960, while in 2017 it was 27,428,782.
この文は学びの観点からすると、かなりおいしい文です。まず、教科書の学習だけでは、この while に馴染みがないであろう(対比を示します。つまり、1960年と2017年の人数を比べているわけです)こと。また、情報の流れを大切にするため後半を同じ形で反復するのではなく、in 1960とin 2017を意図的に寄せている(順序を変えている)こと。そして、前回このカテゴリーで説明した名詞 visitと同様に visitorsにも toがついていること。こうしたことだけでもお腹いっぱいかもしれませんが、上記の the number of A という形は通例単数扱いをするということもおさえておきたいです。ついでにAの部分はふつう可算名詞の複数かつ無冠詞になることも知ると、表現の幅が広がるのではないでしょうか。
では引き続き、同じ長文内の別な箇所を見てみましょう。
Athletes will take part in a total of 55 sports and a large number of people will come to Japan.
さきほどの箇所では the number of という形だったのに、こちらでは a number of Aとなっていますね(欲を言えば、numberはlargeで修飾できるんだな、という風に感じてほしい)。ちなみにこのa number of Aは通例複数扱いをするので、先の表現としっかり区別できるようにしておきたいものです。なお意味については、前者が「Aなどの(総)数」、後者は「いくつかの、多くのA、…な数のA」となります(a lot of A の形との類似から連想すると良いかもしれません)。
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