英語特訓問題2(2017 岡山など)

まずは前回の答え合わせから。

(S)The difference (between people(who succeed)  and those(who do not) )  (V)lielies in their attitude toward their work.

(2013 慶応義塾)

正解は、lie→liesandで結びつけられているところは、上の青い箇所。もしそうでなければ、主語のThe differenceに対応する動詞がなくなってしまいます。そこで前回説明した省略の観点から、those who do not の後ろにはsucceedが欠けていると考え、再度構造を確認すると、主語に対応する動詞lie~にある」が三人称・単数・現在形の影響を受けていないことが指摘できるかと思います。訳としては、「成功する人とそうではない人との違いは、仕事に対する態度(考え方)にある。」といったところでしょう。

さて、今回は2017年の岡山県 大問5の長文より抜粋します(東京オリンピックの内容なので、いまとなってはなんとも言えない気持ちになります)。こちらを和訳した上で、moreの品詞について考えてください。ここでのthe programは、「ホストタウンプログラム」というものを指しています。

Actually, over one hundred cities and towns have already become host towns and more will join the program.

(2017 岡山)

 

 

 

 

 

「実際、すでに100以上の市町がホストタウンになっており、さらに多くがそのプログラムに参加する予定です。」が訳例。そして、ここでのmore「より多くのもの/こと」をあらわす名詞になります。

名詞のmoreは、ここ川崎市の中学校で使用しているTotal English28Cに登場しています。

I like watching Japanese movies because I can learn more about Japan.

こんな分類は煩わしいと感じる人もいるかもしれませんが、こういった地道な知識の積み重ねがやがて高校入学後には効いてきますので、いまのうちから面倒くさがらず取り組んでおいても損はありません。

もう1問。こちらは2015年の鎌倉学園の並べ替え問題。* 文頭に来る語も小文字で示しています。

 彼を知る人でだれがそんなことを言えるでしょう。

 [  him ,  that  ,  that  ,  who  ,  say  ,  knows  ,  can  ] ?

(2015 鎌倉学園)

 

 

 

 

 

正解は、Who that knows him can say that? です。

これはいわゆる修辞疑問文なるもの(Why don’t you ~?Why don’t we ~?の仲間。答えを別に求めているわけではなく、むしろそうではないということを強める表現)に分類されるのですが、

  • 疑問代名詞のWhoが主語として機能することを理解している
  • その際にふつうは三人称・単数として扱うことを理解している
  • sayが原形なので助動詞canとセットになるのではないかと考えられる
  • パッと見て、選択肢に動詞が2つあるので接続詞、関係詞、不定詞などが必要だと気付ける
  • toがないので、接続詞か関係詞と考えられる
  • thatを接続詞と考えると、主語にあたるものが見当たらないので違うことに気付ける
  • 関係代名詞thatと考える

といった基本的な能力に基づいて手順を踏みながら、並べ替えていくとそうしたことを知らずとも完成できる(かもしれません)。Who can say that?「だれがそんなことを言える」のWho「だれが」を修飾しているのが、主格の関係代名詞that以下の内容となるわけです。

ちなみにこの高校の過去問に目をむけてみると、高校入試レベルでは珍しいwhoが使われている長文が出題されているので、それについては別記事にて触れたいと思います。

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