塾では年に3回保護者面談の期間があります。話の内容は、学校や家庭での様子、勉強についてですが、必ず話題に上がるのが、なかなか勉強をしないのでどうしたらよいか?とい質問です。子供たちにとっては将来使わない科目をなぜ勉強しなくてはならないのか?とか、ただ暗記するだけに何の意味があるのか?という古来からの口答えが返ってきます。もちろん高校へ行くため、大学へ行くため、将来つきたい職業に就くためには違いないのですが、子供たちにはそれが分からない。じゃあどうするのか?
その前にそもそも暗記するのにモチベーションがいるのか?という所です。単語を一つ覚えた。漢字を一つ覚えた。計算問題が1問解けた!に毎回毎回感動しているかと言えば淡々と覚えているのではないでしょうか?そこにいちいちなぜ必要か?と考えてはいないと思います。もちろん同じやるなら楽しく、やる気をもって学んで欲しいし、その努力はしていくつもりです。それでもやらない場合は?・・・
ある予備校の有名な先生は「子供のモチベーションを上げるためにしている工夫は?」の質問に「嫌なら辞めなさい。」と答えたそうです。
これだけ経済的に恵まれた日本で、勉強という贅沢なことをさせてもらえる事が分からない人間が勉強したって意味がない。という理由だそうです。小中学生にそこまでの理解は難しいとは思いますが、コロナのなか塾に通える子供たちは、やはり贅沢な事をやらしてもらっていると感じる必要はあります。それは大人がしっかり向き合って伝えるべき事です。だからこそ親に感謝し、がむしゃらに暗記する必要があるんです。学歴がないと駄目だとか、大学行かないと駄目だとかいうわけではありませんが、統計的に高卒の親をもつ子が高卒になってしまうようです。
理由は大きく3つあると考えられます。
①経済的に大学へ行かせるお金がない。
②そもそも親が大学へ行くための教育を受けていない。
③大学へ行く意味を知らない。
大学へ行かなくても十分経済的に恵まれている家庭もなくはなく、その場合、親そのものが大学に意義を感じないので子供にも大学が必要と感じないからです。ただ現状では「大卒」を掲げている企業は少なくないはず。であれば四の五の言わずに勉強に取り組ませるのも必要だと自分は思います。今の世の中で「生きる力=生活力」は、学問による要素がもっとも影響しているからです。
「人に魚を与えると1日で食べてしまう。しかし人に釣りを教えれば生涯食べていく事が出来る」(老子)まさに勉強とはそういうものだと思っています。
なぜ勉強は必要か? 今の世の中で「生きる力=生活力」を身につけ、人の役に立つ人間になるため、自分を幸せにするため、自分の子や孫を幸せにするためです。今の自分の環境が幸せだという事を理解すれば、勉強にも前向きになると信じています。
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